世界を制する力を秘めた"覇王の種"を身に宿す少年。1年前のある事故の影響で過去の記憶を失っている。弟としての記憶がないために姉の華南に恋心を抱いてしまい、密かに苦悩中。生来の不幸さと引き換えに勝機を生みだす"機力"を武器に、"魔雀"勝負を勝ち抜いていく。
明朗快活で文武両道、美人で巨乳な蒼士の姉。スペック的には非の打ちどころのない完璧人間だが、性格は唯我独尊なガキ大将。"弟の物は弟の物。でも、弟自体が姉の物"という危ない思想の持ち主で、蒼士を溺愛しつつ弄りまくる。彼女だけは機力を持っていないようだが……?
蒼士の同級生。優等生だが、偏った性知識を持つ妄想型腐女子でもある。家庭の事情から男性不審に陥っており、その反動からか、華南に憧れ以上の感情を抱いている。麻雀は初心者だが、すべての"運機"を焼き尽くす凶悪な機力に目覚めたため、覇王争奪戦に巻き込まれていく。
殺害された兄の代わりにマフィア組織のボスの座を継いだ少女。最愛の兄の復讐を果たすため"覇王の種"を得ようとする。普段は男装をして気丈に振舞っているが、本来は心優しい女の子。オープン立直後、必ず一発で和了する機力を振るい、"覇王の種"を奪取するべく魔雀勝負を挑んでくる。
数代前の"覇王"が建国したサンサーラ王国の第一王女。とある事情から、"覇王の種"を求めて来日する。性格は温和で雅やかだが魔雀に賭ける決意は強固で、勝利のためには毒蛇や人質を使った卑怯な手段も厭わない。身に付けている物を脱げば脱ぐほど運機が増す機力を操る。
ロシアからやってきた、サーカス団に属する少女ハイランダー。動物を操る能力を持ち、象のムーシュカ、虎のプチョールカ、ゴリラのチェルヌーシュカと共に蒼士を襲撃してくる。まるで対局相手の手配が見えているかのごとく、当たり牌を回避できるが、これは機力ではないらしく……?
●機力(きりょく)
万物を支配する運命エネルギー"運機"に干渉し、偶然を必然に変える特殊能力。"魔雀"勝負を制する切り札であり、その発現形態は持ち主によって異なる。
●ハイランダー
機力を持った人間たち。ハイランダーを倒すには、魔雀によって相手の機力を制するしかない。
●魔雀(まーじゃん)
互いの運機を賭けて戦うゲーム。ルールは通常の麻雀に準じるが、その結果には物理的な絶対強制力が生じる。一般人には知られていないが、政治、経済、戦争、闇社会……世界のあらゆる争いは、密かに行われる魔雀勝負によって決せられている。
●覇王(はおう)
突如生まれる、最強無敵の機力を持つ不可侵の存在。無限分の1の偶然さえ、自在に現出させる力を持つといわれる。魔雀とハイランダーによって秩序化された世界を乱すジョーカー。
●覇王の種
覇王の父となる男子の身体に宿る種。今代の覇王が解明したデータによって、初めてその出現が特定された。その持ち主に、最悪の不幸と特殊な機力をもたらすらしい。
●蒼天同盟(あおてんどうめい)
天城蒼士の身体に宿った"覇王の種"を奪い、"覇王の母"にならんとする最強の女性ハイランダーたちが結成した組織。